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“soduk journal” vol.5
“we make soduk wear! - striped knit / bridge knit”

sodukからお届けしたいテーマや事柄を厳選して日記のように皆さんにお送りする、“soduk journal” (スドークジャーナル)。

第5回目は、“we make soduk wear!”

このシリーズでは、sodukのコレクションアイテムをピックアップしながら、sodukがみなさまにお届けしているsoduk wearとは一体どんな洋服なのかについて書いていこうと思います。

今回は、soduk 2023 fall / winter collectionのstriped knit / bridge knitの2アイテムに注目。そこから見えてくるsodukのニットデザインについてのお話です。



通常ニットは、たて方向か、よこ方向に編まれていきます。

でもデザイナーの工藤は、途中からななめ方向に編まれたストライプのニットが作りたかった。
それがstriped knitのユニークなストライプデザインを生み出しました。

ニットデザインは編み機が1列に編める幅が決まっていたり、製作上のルールが多いため、
カットして縫いあわせることができる布帛(糸を織って作られた布)で服を作るよりも自由度が低いけれど、そのルールに面白さがあり、わたしたちも日々勉強しながら製作を進めています。



stripe knitを製作するときも、たて方向に編んできたストライプのニットの編み方向を途中からななめに編み進めることはむずかしいため、ニットメーカーと一緒に頭を悩ませていました。



最終的に工藤が見つけ出した答えは、たてとななめの2方向へ向かって編みあげる方法。お腹から編みはじめて、襟と裾で編み終わるイメージです。

ニットのプロであるメーカーは、そうするとお腹まわりにストライプがない空白が生まれてしまうことを気にしてくれていましたが、soduk的には全然OK。

むしろ偶発的に出来上がったお腹の余白が生み出す違和感はなんだかすごくプレイフル。

そのデザインを生かすために、片方のサイドをスリットにして、空白を際立たせ、カットクラッシュのディテールでムードを強調しました。(もちろんカットクラッシュには、ほつれ留めがされているのでご安心を!)

このように、ニット作りのルールや制限を知り尽くしていないからこそできる発想の転換が活きてくるのも、ニットデザインのおもしろいところ。

社会の中でなんとなく存在している『固定概念』や『ふつう』から逸脱していくのってすごく素敵なこと。と誰かの背中を押せるようなsodukらしいプレイフルさを感じられる1枚に仕上がりました。



もう一つ、soduk 2023 fall / winter collectionのアイテムでアイコニックなのが、ステッチニットシリーズ。

sodukのステッチディテールは、工藤が友人の家で見かけたブランケットのステッチからヒントを得て、ニットアイテムにステッチをほどこしはじめたのがきっかけで生まれたデザインでした。

このディテールがおもしろいのは、肩やアームホールに施されたステッチの長さによって、身体が小さく見えたり、逆に大きく見えたりなど、同じサイズのオーバーサイズニットなのにシルエットが変わって見えるところ。



2023 fall / winter collectionのthermal knit topでは、肩線をぐっと短く、でもアームホールを小さくすることで、ミニマルかつリラックスしたムードを出しました。



このステッチディテールが進化したのが、bridge knit。大胆に入ったスリットをテープのステッチでつなぎあわせたデザインです。

デザイナー自身が試着をして、実験的に自分がほしいものを生み出していくkudosの製作プロセスとは違い、レディースサイズがメインになるsodukの製作プロセスでは、60%ほどデザインができあがった段階で、工藤の友人やsoduk teamのメンバーなど、体型や価値観が違うひとたちとのコミュニケーションを取り、残りの40%のデザインを進めていきます。



例えば、bridge knitだと、当初のデザインではスリットは右前にしか入っていなかったのですが、コミュニケーションの中で、
「肩にもスリットが入っていて、キャミソールをスリットから見せて着たら可愛いと思う!」
というアイデアが出てきたので、左肩にもスリットを入れました。すると、重力で肩のスリットが少しひらくことで、ほどよい抜け感が出て、オーバーシルエットでも重たくならないデザインに。

sodukのクリエーションでは、心地よく肌見せできるスリットの位置やサイズなど、ひととコミュニケーションを図り、工藤だけでは見えてこないリアルな着用者の感覚を取り入れることで、工藤が実験的に生み出してきたデザインをリアルクローズに落とし込んでいます。



ストーリーが詰まったデザインだけでなく、とても軽い糸を使用している2023 fall / winterのニットピース。
大きいけど軽い着用感で、ひとが行動すること、動くことを意識し、「sounds good!(なんかいいね!)」と感じるものに出会いに行くための服をコンセプトに製作された今季コレクションらしいアイテムです。

今回の"we make soduk wear!” いかがでしたでしょうか?次回もおたのしみに!

本ページでご紹介したアイテムはこちらからご覧いただけます。